先払い買取の許可番号を公安委員会の公式一覧で確かめる手順|30,980件と突き合わせたら「確かめられない」が3つ目の答えでした【2026年9月実測】

先払い買取の業者を調べるとき、多くの人は業者のサイトに書いてある古物商許可番号を見ます。私も最初はそうしていました。前回の記事では、4社の番号を並べて「2社が同じ番号=同じ会社だった」ことを書きました。

ただ、あの方法には穴があります。番号そのものが本物かどうかは、確かめていないのです。書いてある数字を突き合わせただけでした。

今回は、そこから一段進めます。都道府県の公安委員会が公開している公式の一覧と突き合わせる手順です。実際に東京と大阪の一覧を手元に落として、合計30,980件のデータで照合しました。

※本記事の数値は2026年9月2日〜3日に取得した公式データの実測値です。一覧は更新されるため、ご自身で確認する際は最新のものをご覧ください。

先に、いちばん大事な注意

⚠️ 一覧に無い=無許可、ではありません。
この一覧は「URLを届け出た業者」だけが載っています。大阪府公安委員会のページには「許可を有する業者すべてが掲載されているわけではありません」と、はっきり書かれています。
見つからなかった場合の正しい答えは「無許可だった」ではなく、「この方法では確かめられなかった」です。

これは建前ではありません。私が実際に7社を調べたところ、確かめられたのは2社、残り5社は「確かめられなかった」でした。その5社が違法だという意味ではまったくありません。載っていない理由はいくつも考えられます。

  • URLの届け出をしていない(届け出は義務ですが、一覧への掲載形態は自治体によります)
  • 東京・大阪以外の公安委員会の許可である
  • 一覧の更新前に許可を取った
  • 会社名や屋号が、サイトの表示と登録名で違う

ですので、この手順で分かるのは「確かめられた」か「確かめられなかった」かの2つだけです。3つ目の「クロ」は、この方法では出せません。ここを混同すると、根拠のない決めつけになります。

手順1:公式の一覧がどこにあるかを知る

古物商の許可は都道府県の公安委員会が出します。そして「インターネットで取引をする業者」については、届け出られたURLの一覧が公開されています。私が使ったのは次の2つです。

公安委員会 形式 件数(実測) 取得日
東京都 PDF(564ページ) 21,101件 2026年9月3日
大阪府 HTMLの表 9,879件 2026年9月2日
合計 30,980件
いずれも公安委員会が公開しているデータ。件数は取得時点で自分で数えた実数です。

URLはそれぞれの公安委員会のサイトにあります。「(都道府県名) 公安委員会 古物商 URL 届出」で検索すると見つかります。他県も同じ形で公開している場合がありますので、調べたい業者の所在地の公安委員会を見てください。

なぜ「業者のサイトの番号」より確かなのか

理由は単純です。業者のサイトに書いてある番号は、業者自身が書いたものだからです。一方、公安委員会の一覧は許可を出した側の記録です。

そして一覧には、番号だけでなく名義(許可を受けた法人名・個人名)届け出たURLが並んでいます。つまり、こういうことが分かります。

  • その番号は実在するか
  • その番号の名義は誰か(サイトに書いてある運営会社と一致するか)
  • その名義が他にどのサイトを届け出ているか

最後の項目が、この手順のいちばんの収穫でした。

手順2:許可番号の読み方を知っておく

古物商許可番号は12桁の数字です。地域によって表記が違います。

東京都の表記 301032316079(12桁の数字だけ)
大阪府の表記 第621070151378号(「第」「号」が付く)
実際のデータから引用。表記が違うので、機械で照合するときは形を揃える必要があります。

先頭の数字が公安委員会を表します。東京は「30」で始まり、大阪は「62」で始まります。業者が書いている番号の先頭2桁を見れば、どこの一覧を見ればよいか見当がつきます

ここで実例を1つ。ある業者の番号を東京と大阪の両方で調べたところ、両方に登録がありました

公安委員会 番号 名義 届け出URL
東京都 301032316079 株式会社GMT rabbit-phone.com
大阪府 第621070151378号 株式会社GMT g-m-t.co.jp
2026年9月に両公安委員会の公開データから照合。

1つの会社が、複数の公安委員会で許可を取っていることがあるということです。片方だけ見て「無い」と判断すると間違えます。

手順3:突き合わせる(ここでいちばん間違えました)

データが手に入ったら、調べたい業者のドメイン名で探します。ここで私は実際に間違えましたので、その話を書きます。

やってはいけない:部分一致で数える

最初、私はドメイン名が「含まれているか」で探しました。すると、ある業者について「登録あり」と出ました。ところが中身を開くと、大手ショッピングモールの店舗ページのURLに、その文字列がたまたま含まれていただけでした。

実際の数字で示します。

探し方 ヒット件数 意味
文字列が「含まれる」で探す 5件 🔴 別の会社のURLに文字が入っていただけ
ドメイン名が「一致する」で探す 0件 ✅ 正しい答え(この一覧では確かめられなかった)
同じ業者を2つの方法で探した結果。数え方だけで答えが5件と0件に分かれました。

数え方を間違えると、答えが逆になります。私はこれを、報告する前に気づけました。気づけたのは、5件の中身を1件ずつ開いたからです。

正しい探し方

URLからドメイン名だけを取り出して、完全に一致するかで見ます。手でやる場合はこうします。

  1. 調べたい業者のサイトのURLから、ドメイン名だけを抜き出す(例:https://example.co.jp/apply/example.co.jp
  2. www. が付いていたら外す(一覧には付いている場合と付いていない場合がある)
  3. PDFやページ内検索で、そのドメイン名を探す
  4. 見つかったら、前後の「番号」と「名義」を必ず読む

4番目が重要です。ドメインが見つかっただけでは終わりません。名義が、サイトに書いてある運営会社と同じかを確かめてください。

PDFの読み方でも1度つまずきました

東京都のデータはPDF(564ページ)です。プログラムで読み取ったとき、私は「番号が先、URLが後」という並びだと思い込んで処理を書きました。結果、21,101件あるはずが4件しか取れませんでした

実際の並びは逆で、URLが先の行、次の行に「番号 名義」でした。並びを確かめずに決めつけたのが原因です。手で見る分には関係ありませんが、4件しか取れなかったのに「4件でした」と報告していたら、完全に間違った記事になっていました

もう1つの落とし穴:名義の「全角英字」

会社名で検索する人も多いと思います。ここにも落とし穴がありました。一覧の名義は、英字が全角で書かれていることがあります。

探した文字 結果
GMT(半角) 🔴 見つからない
GMT(全角) ✅ 見つかる
実際のデータでの表記は「株式会社GMT」「株式会社GroovyDays」でした。

どのくらいあるのか数えてみました。東京の21,101件のうち、名義に全角英字を含むものが3,213件(15.2%)ありました。「株式会社NTTドコモ」のような有名企業も全角で登録されています。

ですので、会社名で探すより、ドメイン名で探すほうが確実です。ドメイン名は必ず半角だからです。会社名で見つからなかったときは、全角に直してもう一度試してください。

URLの表記ゆれにも注意

届け出られているURLも、形がそろっていません。東京の21,101件を数えると、こうでした。

  • https:// で始まる … 15,466件
  • http:// で始まる … 5,635件

約4分の1が http:// のままです。届け出た当時のURLがそのまま残っているためだと考えられます(これは推測です)。業者のサイトが今 https でも、一覧では http で登録されている場合があるということです。

だから探すときは、https://www. を含めずに、ドメイン名だけ(例:example.co.jp)で検索してください。

プログラムで一気に照合する場合

1〜2社なら手作業で十分ですが、何社も調べるならデータを落としてしまうほうが早いです。私が実際にやった方法を書きます。

東京都 大阪府
形式 PDF(3.2MB・564ページ) HTMLの表
読み方 pdfplumber でページごとにテキスト化 表の行をそのまま読む
並び URLが先の行、次の行に「番号 名義」 1行に番号・名義・URL
取れた件数 21,101件 9,879件
2026年9月に実際に取得したときの記録。

東京のPDFで並びを確かめずに書いて失敗したのは前述のとおりです。「番号→URL」だと思い込んだ結果、21,101件あるはずが4件しか取れませんでした。

PDFを扱うときのコツは1つです。最初の1ページだけをテキストにして、目で読んでから処理を書くこと。私はこれを飛ばして、30分ほど無駄にしました。

照合するときに揃えるもの

2つの一覧は表記が違うので、突き合わせる前に形を揃えます。

  1. 番号:大阪の「第621010120358号」から数字だけを取り出す
  2. 名義:全角英字を半角に直す(Pythonなら unicodedata.normalize("NFKC", 名義)
  3. URLhttps://http://www. を外し、最初の / より前だけを取る

この3つを揃えないと、同じ会社が別物として数えられます。

実際にやってみた結果

先払い買取・チケット買取の業者7社について、この手順で照合しました。

結果 社数 意味
✅ 確かめられた 2社 番号・名義・届け出URLが一覧にあった
⚠️ 確かめられなかった 5社 東京・大阪の一覧では見つからなかった(無許可という意味ではない)
2026年9月時点の実測。他の道府県の一覧は調べていません。

確かめられた2社のうち1社では、前回の記事では分からなかったことが分かりました

番号 名義 届け出URL
303292220992 株式会社GroovyDays reseticke.shop
ul-mobile.com
東京都公安委員会の公開データより。1つの番号に2つのURLが登録されています。

同じ会社が、別々の看板で2つのサイトを出していることが、公式の記録から分かりました。業者のサイトを別々に見ているだけでは、まず気づけません。

ここで分かった、いちばん意外だったこと

「1つの会社が複数のサイトを出す」のは、珍しいことではありませんでした。東京の21,101件を番号ごとに数え直すと、こうなります。

順位 名義 届け出URLの数
1 株式会社リサイクルマイスター 46件
2 株式会社マーケットエンタープライズ 32件
3 シュッピン株式会社 29件
東京都の公開データを、許可番号ごとに集計した実数(2026年9月3日時点)。

さらに全体で見ると、16,578の番号のうち2,448の番号が、2つ以上のURLを届け出ています(約14.8%)。7つに1つは複数サイトを持っている計算です。

つまり「複数の看板を出していること自体は、まったく普通のこと」です。中古品を扱う会社が、カテゴリごとにサイトを分けるのは自然な運営です。

問題になるのは、それを隠しているかどうかです。「A社で断られたからB社へ」と申し込んだつもりが、実は同じ会社だった——という状況になっていないか。それを確かめる材料が、この一覧です。

「同じ会社が番号を複数持つ」こともある

逆の形もありました。同じ名義で、許可番号が2つ以上あるケースです。東京のデータで数えると99社ありました。支店や事業所ごとに許可を取っているためだと考えられます(これは推測です。理由までは公開データに書かれていません)。

さらに、東京と大阪の両方に同じ名義で登録がある会社は78社ありました。前述の株式会社GMTもその1つです。

つまり照合するときは、こう考えます。

  • 1つの番号 → 複数のURL(東京で2,448番号・約14.8%)=看板を複数出している
  • 1つの名義 → 複数の番号(東京で99社)=拠点が複数ある
  • 1つの名義 → 複数の公安委員会(東京・大阪の両方に78社)=地域をまたいでいる

「番号が違う=別の会社」とは限りません。名義で追うと、番号だけでは見えない広がりが出てきます。

そもそも、なぜ古物商の許可が関係するのか

先払い買取は、形の上では商品の売買として行われます。利用者が商品を売り、業者が買い取る。だから買い取る側には、中古品の売買を業として行うための許可——古物商許可——が関係してきます。

ここで大事なのは、許可があること自体は「安心」を意味しないという点です。許可は「その商売をしてよい」という登録であって、取引条件が妥当かどうかとは別の話です。

それでも確かめる価値があるのは、次の2つが分かるからです。

  1. 実在する会社が、公的な記録に名前を出して営業しているか
  2. その会社が、他にどんな看板を出しているか

特に2番目です。複数の業者を比べているつもりで、実は同じ会社に3回申し込んでいた——という事態を避けられます。前回の記事で「4社中2社が同じ会社だった」ことを書きましたが、公式の一覧を使えばもっと確実に、もっと広く確かめられます。

自分でやるときの手順(まとめ)

プログラムがなくても、次の手順でできます。1社あたり5分ほどです。

  1. 業者のサイトで許可番号を探す(多くは会社概要・特定商取引法に基づく表記のページにあります)
  2. 番号の先頭2桁を見て、どこの公安委員会かの見当をつける
  3. その公安委員会の「古物商URL届出一覧」を開く
  4. 業者のドメイン名で検索する(部分一致に注意。前後を必ず目で見る)
  5. 見つかったら名義を読む。サイトに書いてある運営会社と一致するか
  6. 同じ番号に他のURLが並んでいないかを見る
  7. 見つからなければ「この方法では確かめられなかった」と記録する。そこで止める

7番目まで書いたのは、ここで止まれずに「怪しい」と結論を飛ばしてしまうのが、いちばんやりがちな間違いだからです。私自身、数え方を1つ間違えただけで答えが5件と0件に分かれました。

よくある疑問

一覧に載っていない業者は避けたほうがよいですか?

「載っていない=危ない」ではありません。この一覧はURLを届け出た業者だけのものですし、東京・大阪以外の公安委員会の許可であれば、当然そちらの一覧を見ないと分かりません。私が調べた7社のうち5社も、この2つの一覧では確かめられませんでした。

できるのは「他にも確かめる材料を探す」ことです。会社概要に記載された所在地・法人番号・電話番号などを、それぞれ公的な情報と突き合わせていきます。この記事の方法は、そのうちの1つです。

番号が書かれていない業者はどうですか?

古物商許可を受けた事業者は、許可証の内容を店舗や取引の場で示すことが求められます。サイトのどこにも番号が見当たらない場合は、問い合わせて聞くのが確実です。聞いても答えが返ってこないなら、それ自体が判断材料になります。

ただし、ここでも決めつけは避けてください。「書いていない」と「持っていない」は別です。

一覧はどのくらいの頻度で更新されますか?

分かりません。公開ページに更新頻度の記載を見つけられませんでした。私が取得したのは2026年9月2日〜3日のデータです。日付が古くなるほど、実際とのずれは大きくなります。大事な判断に使うときは、その場で取り直してください。

他の都道府県でも同じことができますか?

東京都と大阪府については実際に確認しました。他の道府県は調べていませんので、同じ形式で公開されているかどうかは分かりません。「(都道府県名) 公安委員会 古物商 URL」で検索して、ご自身で確かめてください。

この手順で分かること・分からないこと

内容
分かること ・その番号が実在するか
・名義が、サイトの運営会社と一致するか
・同じ名義が他にどのサイトを届け出ているか
・複数の公安委員会にまたがっているか
分からないこと ・一覧に無い業者が無許可かどうか(判断できません
・その業者のサービス内容が適法かどうか
・手数料や買取率が妥当かどうか
・実際の対応が良いか悪いか

この手順は「会社の身元を、公的な記録で確かめる」ためのものです。取引条件の良し悪しは、これとは別に確かめる必要があります。手数料やキャンセル料についてはこちらの記事で、4社の規約を全部読んだ結果をまとめています。

まとめ

やったことは3つだけです。

  1. 公安委員会の公式一覧を手に入れた(東京21,101件・大阪9,879件=合計30,980件)
  2. ドメイン名の完全一致で照合した(部分一致だと答えが逆になる。5件 vs 0件)
  3. 見つからないときは「確かめられなかった」で止めた(無許可という結論は出せない)

そして分かったのは、同じ番号で複数のサイトを出している会社は珍しくない(東京で16,578番号中2,448番号、約14.8%)ということでした。多い会社は1つの番号で46サイトです。

先払い買取を使うかどうかを決める前に、相手が誰なのかを公的な記録で確かめておく。それだけで、判断の材料が1つ増えます。5分でできます。

※本記事は公開されている公的データを自分で取得・集計した結果をまとめたものです。特定の事業者の適法性・違法性を判断するものではありません。一覧は更新されるため、最新の情報はご自身でご確認ください。

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